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リバウンド

ドル/円と豪ドル/円をフォローしておきたい。米中貿易戦争緩和の兆しがあったものの、シリア情勢緊迫で相場もやや迷う気味だが、総じてリバウンドを果たしている。


ドル/円 日足(@IG証券)

先週続伸、107.50の打診をもって地合いの一段改善を示唆。日足では、昨年12月高値から「下落ウェッジ」のフォーメーションを形成、先々週にて上放れを果たし、先週の続伸もあって一旦底打ちを証左。

3月26日の強気「リバーサル」のサイン、結果的に底打ちの役割を果たさせたのは3月28日の大陽線のみではなく、同線から4月4日まで続く「インサイド」の形成またその後の上放れがあったからこそ、同サインの蓋然性が証明されたとみる。この上、3月13日罫線は「スパイクハイ」を点灯、同日高値の107.30までメインレジスタンスゾーンとして意識され、先々週の高値を押さえていたが、先週にてブレイクが確認されたわけだから、ここから切り返しの余地を一段と示す。

もっとも、昨年9月安値が示した「フェイクセットアップ」のサインがもっとも重要だったので、同安値を下回った以上、今度は一転して抵抗となり、2月21日戻りの限界が同抵抗ゾーンを確認、107円台前半~同後半の抵抗を示し、目先なお有効だと思われる。半面、先週一旦107.30のブレイクを果たし、同抵抗ゾーンの下限の突破を示し、切り返しの拡大を暗示した。ゆえに、107.30~107.90といった抵抗ゾーンの打診、その下限の打診があっても、上限を一気に上回れるかどうかは流動的で、仮に一時のブレイクがあってもなお頭重いでしょう。

108円台前半~同半ばはその上の抵抗ゾーンとしてなお健在、続伸するには外部環境の改善が不可欠である。シリア情勢緊迫に日本の政局不安など外部要素が芳しくないが、それでも106半ばを維持できるなら、底打ちの蓋然性を高める。


ドル/円 日足(@IG証券)

先週小幅続伸、3月第三週や同第四週で形成された「インサイド」の上放れを示し、幾分上値余地の拓きを示唆。82関門の回復をもって戻りの勢いを示し、理論上、83円台後半~84円台半ばへの反騰余地を拓いてもおかしくなかろ。

もっとも、2017年4月安値を割り込んだ以上、変動レンジの下方修正がすでに行われ、先週の続伸があっても途中のスピード調整と見なされるから、過大評価すべきではない。既述のように、日足では、3月13日の「スパイクハイ」のサインは2017年11月安値と合致、戻りの限界を果たしたサインと化して、「フェイクセットアップ」、即ち新たな下落波を開始させたサインと認定されたから、先々週からの反騰があっても、ベアトレンドはまだ途中、修正的な反動があっても長続きせず、ここからは正念場である。

既述のように。2017年4月安値の割り込み、またそれ以下の終値を確認した以上、新たなレンジ変動が想定され、2017年11月安値から今年1月高値までの変動幅の「倍返し」で測る場合、80関門割れが射程圏に収める。米利上げ継続で、30年ぶりの米豪金利逆転につながり、豪ドルの優位性が大分なくなり、豪ドルの弱気変動が想定されやすい。

一方、米中貿易戦争緩和の兆しがあっても豪ドルは目先切り返し、ドル全体(ドルインデックス)の下落もあって目先リバウンド継続されやすいことも念頭におきたい。リバウンドという位置づけでは、ドル/円より豪ドル/円のほうが鮮明なので、仮にドル/円の底打ちがあっても、豪ドル/円におけるベアトレンドの修正には至らないでしょう。市況はいかに。

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陳満咲杜



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