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「アベグジット」の影

「森友問題」で「アベグジット」、即ち安倍内閣退陣のリスクが高まっている。状況は流動的だが、ドル/円やクロス円に影を落としているのが確かだ。ドル/円と豪ドル/円の視点は以下の通り。


ドル/円 日足(@IG証券)

先週反落、2月安値以来の保ち合いを維持しながら、安値圏での推移に留まる。日足では、3月2日の安値打診、2月16日安値105.53に対する一時の下放れ自体が「フェイク」、即ち「ダマシ」の可能性を示していたが、3月13日までの戻りが限定的、また同日罫線が示した「スパイクハイ」の可能性に鑑み、サイン自体の蓋然性が後退したと言える。

クロス円を含め、先週再度鮮明になってきた円買いの動きをリスクオフの一環と見なした場合、「森友問題」が引き起こした安倍内閣退陣の思惑や観測は間違いなく背景であり、米サイドの材料(トランプ政権の度重なる高官辞職や解任などゴタゴタ)はむしろ二の次かと思われる。従って、ここから早期107.30を上回らない限り、再度安値トライを覚悟、場合によっては急落もあり得るでしょう。

もっとも、昨年9月安値は107.33前後に位置、また同安値から「フェイクセットアップ」のサインを点灯してから昨年11月高値につながったわけだから、ここから107.90のブレイクがあれば、下落トレンドの一服、またレンジ変動への復帰が暗示されると推測していたが、先週の値動きに鑑み、ハードルが高いと言わざるを得ない。107.30~107.90は短期スパンにおける「分水嶺」として重視され、下にて推移するなら絶えず下値リスクがくすぶり、また仮に底打ちがあっても忽ち上放れできないだろう。一方、長期スパンにおけるサイクルの視点では、88週など変動リズムの指示なら、ドル/円はすでに底打ちしたか、近々底打ちを図ってもおかしくない。

従って、市況はかなり流動的、目下懸念されている「アベグジット」(アベノミクス終焉)自体がパラメーターとなろう。言い換えれば、懸念自体がドル/円を押し下げなければ、ドル/円の底打ちは近いと考えられ、逆に懸念のみで下値更新があれば、102円台前後の下値打診が考えられる。更に、安倍政権の退陣があれば、一時にせよ100大台の打診や一時割れも考えられるから、「アベグジット」のリスクが存在する限り、下値リスクを警戒。


豪ドル/円 日足(@IG証券)

先週一旦戻りを果たしてから大幅下げ、週足では弱気「リバーサル」のサインを点灯、下落トレンドへの復帰や加速を示唆。日足では、3月13日の「スパイクハイ」というサインに注目、同サインは2017年11月安値と合致しただけに、戻りの限界を果たしたサインと化し、却って下落をもたらし、「フェイクセットアップ」、即ち新たな下落波を開始させたとみる。

もっとも、2月に入って昨年11月安値84.30の割り込みをもって昨年9月高値90.40を起点とした下落波の構造を鮮明にしたから、ベア基調がすでに決定され、先々週の切り返しが大きかったとはいえ、基本的には下落途中における修正的な値動きとして過大評価すべきではないことも我々が切り返し指摘した通り、先週の値動きは想定範囲であったと言える。

ゆえに、安値更新がすでに確認された以上、80関門割れを覚悟しておきたい。米株の波乱があったにもかかわらず、米3月利上げ継続が市場のコンセンサス、実行される場合、30年ぶりの米豪金利逆転につながり、豪ドルの優位性が大分なくなり、豪ドルの弱気変動が想定される。従って、ドル全体(ドルインデックス)の切り返しがあれば、却って豪ドルの弱気変動が鮮明になってくるから、当面ベアトレンドの継続が想定されやすい。

更に、「森友問題」で引き起こした円買いも一因、豪ドル安・円高の進行は当面激しくなりやすいでしょう。豪ドル/円も含め、ドル/円やそのほか主要クロス円において1月から大きく円高の方向に振れてきたが、日本個人投資家らはむしろ逆張りに徹し、逆張りの円売りポジションを膨らんでいる模様で、安値更新に伴い、円売り筋の投げも想定されるから、一段と下値打診につながるでしょう。この場合、80関門割れがあってもベアトレンドの一服が見られない可能性も大きく、78~79円といった下値ターゲットへ直接打診してもおかしくなかろう。因みに、79関門前後まで大したサポートゾーンを見つからないので、一直線的な値動きがなくても目指される公算。

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陳満咲杜



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