米長期金利の示唆
ドルは米長期金利次第、という話は昨日でも書いた。そして、大事なのは、米長期金利は米国債市場における取引で決定される仕組みなので、長期金利自体もテクニカル分析が通用するものだ。
となると、米長期金利(10年国債利回り)におけるテクニカル上のポイントをよくみないといけない。昨日の続きで同じく月足を検証したい。
米10年国債利回り 月足
昨年7月、米長期金利は2015年1月安値(a)を一旦割り込んだのみならず、2012年7月安値(A)も一旦更新したことに注目してください。が、その後ほぼV字型反騰を果たし、昨年年末において2015年高値(b)をブレイクしていたから、2016年6月安値(C)自体、プライスアクションの視点では「フォールス・ブレイクアウト」のみならず、「フェイクセットアップ」のサインを点灯していたはずだ。換言すれば、昨年6月の一時安値更新自体が「ダマシ」であったため、米長期金利の急騰をもたらし、更にこれからの上昇余地を示唆したと言える。普通の見方では、早晩2014年1月(B)の高値を目指す、といったシナリオが想定される。
米10年国債利回り 月足
より詳細にみると、2016年11月の大陽線(矢印)をもって2010年から引かれた抵抗ラインのブレイクを果たしたことが分かる。そして今年9月安値までの反落、昨年7月安値を起点とした上昇波の半分押しを意識した上、元抵抗ラインが一転してサポートラインになる可能性を示唆していた。プライスアクションの視点では、9月の陽線は強気「リバーサル」のサインのみならず、「フェイクセットアップ」のサインを点灯したとしてもおかしくないから、ここからの上昇ターゲットを示唆してくれているでしょう。即ち、昨年年末の水準への戻り、またブレイクである。
このような視点では、米10年国債市場の内部構造は米長期金利の上昇を示し、米長期金利は昨年年末の「上げすぎ」の状態だったが、それに対する修正(反落)もすでに9月安値をもって完成されたと言える。となると、これからやはり上昇していく公算が高く、ドル高もまだ終わっていないのではと推測される。市況はいかに。
陳満咲杜
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