「フォールス・ブレイクアウト」のレベルの攻防＝豪ドル/円

トレーディングレッスン

今回は、2月11日未明に執筆した今週レポートを公開したいと思う。

豪ドル/円　日足

アナリシス：豪ドル健闘、再度87大台の打診をもって高値トライの勢いをみせる。
85円台にめぐる攻防、ロング勢の優勢が明らかに、週足では近々の三週間、そろって「ピンバー」のサインを点灯、高値圏におけるレンジ変動の下値限定を証左した。
レンジ変動を保った意味合い、86円台の抵抗ゾーンを突破することにあり、また同抵抗ゾーンは昨年1月、3月及び4月高値の密集区域、また3月高値が示した「フォールス・ブレイクアウト」のレベルであっただけに、続伸の有無は重要なシグナルを灯すわけだ。

昨年12月の一時高値打診、同抵抗ゾーンに対するブレイクが一旦失敗した形で昨年年末83.73までの反落につながったが、再度87関門の打診をもって、本格的なブレイクに近いことが示唆される。従って、昨年12月高値87.53の打診自体が再定義され、同日（12月15日）の罫線は「スバイクハイ」のサインとして解釈される。この場合、2016年2月安値72.19を起点とした切り返し、なお継続され、また昨年6月、7月高値（81.50/60）までの値幅をそのまま上乗せした「倍返し」の計算では、90円台後半までのターゲットを得られる。

ゆえに、これから再度高値更新をうかがう機運が高く、またブレイクを果たしてから90関門を視野に収める。度々指摘したように、週足では、昨年12月前半からの三週間、「宵の明星」のサインを形成、また明白に点灯していたから、高値更新がれば、反動的な上昇モメンタム（ショート筋の踏み上げ）が見られる可能性がある。反面、87関門の打診があっても、昨年12月高値の早期更新が見られない場合、「ダブル・トップ」か、一時のブレイクをもって「フォールス・ブレイク」のサインを灯すリスクもある。

但し、1月から87関門にめぐる攻防、また85～87といった中段保ち合いの形成が幾度に渡って行われてきたことに鑑み、これから高値更新の蓋然性が高いと判断、場合によっては、「押し目待ちに押し目なし」といったリスクさえあるか。

予想レンジ：86.50～89.00
メインストラテジー：レンジ取引＆高値追い

陳満咲杜

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