ドル/円 プライスアクションの視点
今回は月曜日に配信したブルベアFX通信のドル/円レポートを公開したいと思います。
先週続伸、週足では「たぐり風星線」を形成したものの、昨年高値以来初の連続4週間の陽線引けを果たした。市場では、イエレンFRB議長の発言を受け、米早期追加利上げの観測が高まり、ドルのリバウンドを拡大させた。
もっとも、目先110円台後半のトライは許容範囲、4月28日高値111.88を超えない限り、切り返しがなお修正子波と位置づけ、ブルトレンドへ復帰したといった判断に距離をおきたい。既述の通り、昨年8月安値115.90割れをもって日足における「ヘッド&ショルダーズ」が成立、105/106円がメインターゲットと化し、3日にて105.55の打診がとりあえず目標を達成したとみられ、足元までのリバウンドはターゲットを達成した後のスピード調整とみる。
4月28日の大陰線、4月22日の大陽線の値幅をすべて帳消し、「リバーサル」及び「フェイクセットアップ」のサインを灯してから下放れをもたらしたから、同サインの否定が容易ではなく、また否定されるまで性急な判断を避けたい。1月29日高値121.68から新たな下落波が形成され、4月22日高値111.88を更新しない限り、同下落波のメイン構造が維持され、足元の反騰、子波序列の延長に過ぎず、一時過大とされるドル売り・円買いのポジション整理が進めれば、かえって今後の下落モメンタムの加速につながる。
反面、111.88のブレイクがあれば、弱気構造が修正され、3日安値105.55をもって下落波が早期終焉、121.68を起点とした全下落幅に対するリバウンドを展開しよう。この場合、ブルトレンドへの復帰につながらないが、最大昨年8月安値116.12手前まで迫る余地を拓く。昨年6月高値125.85を「ヘッド」に、日足では大型「ヘッド&ショルダーズ」のフォーメーションを形成、昨年8月安値が同ネックラインの役割を果たしていたから、戻りの限界として注目される。但し、この場合は更なるファンダメンタルズ上の材料が必要、また元ネックラインの位置が再度抵抗と化し、さらなる大型下落波の形成につながりやすい。
いずれにせよ、米利上げ観測がすでに目下のレートに織り込まれつつあり、今週111.88ブレイクの有無が焦点、再度109関門割れがあれば、ベアトレンドへ復帰のサインを点灯しよう。メインスタンスとしての戻り売りがなお有力視され、シグナルを確認してからストラテジーを再考。
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