米追加利上げなしでもドル高?
今回は先日のメルマガ読者様限定レポートを公開したいと思います。
米追加利上げなしでもドル高?
今週コラム(ザイFX!)にて米雇用統計がどうであれ、ドル全体(ドルインデックス)が堅調に推移するだろうとの予測を書かせていただいた。実際、同指標が市場予想よりかなり悪く、市場関係者を失望させたが、ドルインデックスは一時93.29まで落ちたものの、また93.90へ回復し、筆者の予想通り強かった。
こういった予想が当たる背景に、もっとも大きかったのがドルの「売られすぎ」だと思う。言い換えれば、指標が悪くてもドル全体が下げなかったのは他ならぬ、ドルインデックスが昨年8月安値を一時更新していたので、随分「悪い状況」を織り込んでいたからだ。
但し、指標自体の悪化に鑑み、FRBの追加利上げが一段と後ずれになる公算が高まっていることも事実だ。4月米雇用統計を受け、FRBが再び待機せざるを得ないだろうという認識が広がっている。BNPパリバのような、「年内利上げなし」と主張する機関投資家も増えており、2017年さえできないだろう、といった「過激」な予想も出始めている模様だ。
とは言え、ドル全体のトレンドについて、FRB政策ほど弱くないといった感触が多いと思われる。豪州中銀の利下げを受け、ドイツ銀行を始め、機関投資家は更なる利下げ余地を指摘、豪ドル高が主因であることを強調しており、ユーロ高はもう頭打ちになったと読む流れもウォール街の主流のようだ。米国は当面(来年も?!)追加利上げなしと主張するBNPパリバさえ、計量モデルではユーロの「割高」を指摘、ユーロ売りを再開すべきだと主張している。来週からの市況、こういったセンチメントを織り込んでいくかどうかは見所であろう。市況は如何に。
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