ドル円 「10連陰線」からギャップ形成後の見通し
アナリシス:先週安値圏にて保ち合い、度々強調してきたように、昨年8月安値115.90割れをもって日足における「ヘッド&ショルダーズ」のフォーメーションが成立、同ターゲットの105/106円がほぼ確実視され、足許その途中と位置付ける。
もっとも、先々週の110.66割れ自体、2月安値から継続されてきた保ち合い状況の打破が認めた以上、従来のターゲットを超える円高の進行が意識される上2014年10月日銀の量的緩和がもたらした円安効果がほぼ帳消しされ、円安トレンドに対する本格的な反転、なお始まったばかりであることが示唆される。
半面、3月29日罫線が「リバーサル」のサインを点灯、その後の大幅続落をもたらしたが、11日までほぼ「10連陰」を達成、短期スパンにおけるオーバーショートの状況が深刻だったので、先週末の109.73の打診につながった。ドル全面安とはいえ、円高が目立って進行しており、円買いポジションの積み上げも相当な水準まで上がり、円高トレンド自体が変わらなくても、一旦スピード調整の可能性を否定できない、ということは先週の指摘通り、足許の問題は同調整が完成したかどうかにある。この意味では、今週早期安値更新できるかどうか、また安値更新があっても深押しを回避できるかどうかはひとつの目安、先週末日足の「リバーサル」のサインに続き、今朝ギャップをつけて反落してきたが、早期安値更新、あるいは深押しできない限り、スピード調整が完成したとは言えない。
何しろ、今朝のギャップ、米財務長官による介入けん制発言に刺激された側面が大きかった。一方、熊本地震もあって、日銀が市場介入よりも一段と量的緩和に動く可能性が大きく、米利上げ観測の再浮上と相俟って円高一辺倒になりにくいかと見る。先週と同様、最大110円台後半までのリバウンドもあり得るから、リバウンドの継続を有力視。
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予想レンジ:107.50~110.50
メインストラテジー:レンジ取引
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陳 満咲杜
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