ビジネスとしてのFX(7)
スナイパーとしてのトレーディングエッジを維持していくには、機関銃士に逆戻りしないことがもっとも肝心だ。何故なら、オーバートレード(過剰取引)はFXトレーダーが犯す最も一般的な誤りであるだけに、初心者だけではなく、成功したベテランでもその誘惑に負けるケースが多いからだ。
オーバートレードしているかという問いに、分からないと答えるトレーダーは恐らく過剰取引を繰り返している。というのは、トレーダーが意識していないなら、オーバートレードになりがちだ。換言すれば、一貫して利益を生み出しているトレーダーの殆どが意図的にオーバートレードを回避している。なぜなら、オーバートレードの誘惑が常にそこにあるからだ。
例えば、日足チャートを元に、取引のルールやエントリー、エグジットのポイントを定めたにも関らず、つい4時間足、時間足、更に15分、5分といったより低い時間枠における取引チャンスに心を奪われていないか、そしてつい大した見込みのない「短期トレード」を繰り返し、オーバートレードに嵌めていないか。
別の例では、現在のトレードが含み益を維持しているからという理由だけで、ポジションを増やしたりしていないか。追加されたトレードは本当に取引プランに基づいた「リアルートレード」だったか、それとも単に最初に上手くいっていたポジションに刺激された性急な行動だったか。
要するにオーバートレードはごく普通に存在する問題で、オーバートレードの誘惑は常にトレーダーを打ち負かせる存在だ。問題は、多くのトレーダーが気づかないことだ。
ゆえに、所謂「スキャルピング」といったやり方の誘惑を意図的に拒否しないといけない。構造的、必然的にオーバートレードになるようなやり方は必ず失敗するからだ。幾ら優秀なスナイパーでも、短期間打てば打つほど命中率が下がり、命の危険が晒されると同じく、オーバートレードすればするほど、優秀なトレーダーでも損失の運命から抜け出せなくなるからだ。
もっとも、個人投資家の大半は誰かと競争する環境に置かれることがなく、ノルマもない。更に、機関投資家として従事する連中と違い、成績を上げないと首になる、といったストレスもないため、本来オーバートレードを避けられるはずだ。なにしろ、多くの個人投資家は兼業トレーダーで、言ってみればサブビジネスをやっているからだ。この意味では、FXの世界では、メインビジネスよりサブビジネスのほうがより大きな優位性を持ち、リアルビジネスにないメリットを最大限に享受できる、やり方さえ正しければ・・・。
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陳 満咲杜
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