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誰も彼もユーロを売っている?!

先週ECB金利会議後、ドラギ議長のQE拡大示唆を受け、マーケットは急速かつ強烈なユーロ売りに傾き、ユーロのショート筋が捲土重来の勢いだ。為替変動をヘッジできるETFに取引が殺到し、アメリカだけで同ETFが6億ドルの資金を吸い込んだ。この一週間、ヘッジファンドなど機関投資家がユーロ売りの急ぎ、ユーロショートポジションの増加率、記録を更新したという。

米CFTCの統計では、10月27日までの一週間、ユーロのネットショートポジションは、前週より43368万枚も増加、105934枚に達し、増加率で言うと、ブルームバーグが1999年1月統計以来最大だった。10月初めの二週間、ユーロのネットショートは、概ね8万枚前後だったことに鑑み、投資家らの売り急ぐ様子が窺える。

実際、ECB会議直前、ヘッジファンドなどの機関投資家らはユーロのショートポジションを削っていたから、今回ドラギ議長の発言、彼らによってショックだったに違いがない。(26日のヘッジファンド、裏目に出た?を参照)ユーロの投機ポジション(ショート)の急増が記録的だったことに鑑み、誰も彼も驚いてパニック売りを招いている、とドイツ銀行為替チーフストラテジストのSebastien Galy氏が指摘する。

利上げのタイミングを探るFRBと正反対のスタンスを示したECBに、ゴールドマン・サックスがもっとも厳しい見方を示す。従来のパリティ予想を維持し、早ければ年内でも実現されると改めて強調している。対照的に、年初来、ウオール街大手14行が同じ予測をしていたが、モルガンスタンレー、バンクオブアメリカやシティバンクが同ターゲットを上方修正していた。現在でもゴールドマン・サックスのみパリティのターゲットを維持している模様。

先物以外、為替ヘッジETFに資金流入も著しい。ECB会議後の一週間、米国だけでも5.79億ドルの資金が集められ、年初来、同種ETFに470億ドルも流入、最大規模を記録した。ユーロ安に備え、株式ロング/ユーロショートに相応しい商品として為替ヘッジETFがもっとも適切だとみずほ証券アメリカETF担当マネジャーが言う。

但し、歴史に鑑み、猫も杓子も同じ方向に張る場合、何らかのきっかけで相場が反転し、大きなサプライズをもたらす事例が枚挙に暇ない。今回のユーロ売り、果たして正解かどうかは今度の相場に検証される。

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陳 満咲杜



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