明日黒田さんは動かない?!
FOMCのタカ派スタンスを受け、ドル指数は昨日2か月半以来の高値を記録した。今日午前中、ドル全般が堅調に推移するなか、ドル/円のみ一時急落した。これは、日本の経済指標が市場予想よりよかったことが、ドル売り/円買いを招いた。根本のところ、指標がよいから円買いといった単純なロジックではなく、明日の金融政策決定会合を控えて、日銀追加緩和の思惑後退に繋がったわけだ。
経済産業省が今朝8時50分に発表した9月の鉱工業生産指数(速報値、2010年=100、季節調整済み)は前月より1・0%高い97・3となり、3か月ぶりに上昇した。マーケットの予想は-0.6%だったから、ちょっとしたサプライズだ。
エコノミストらは同指標を受け、第3四半期マイナス成長の心配が和らげられ、日銀追加緩和の必要性も小さくなっていると指摘、市場も敏感に反応した。実際、指標が発売されると、ドル/円は一時急落していた。
ドル/円 1分足
同指標発表前、ブルームバーグの調査では、エコノミストの36名中16名が明日日銀の追加緩和を予想していた。しかし、その後、明らかに見方が変わりつつある。
野村証券のエコノミストや三菱UFJ信託銀行の為替マネジャーらは明日追加緩和の可能性が低いと指摘、黒田さんがずっと物価水準に楽観的な見方を維持してきたことが大きなヒントだと語った。大和証券のエコノミストも9月の鉱工業生産指数が黒田さんの政策維持に十分な根拠を与えたと指摘している。
月末に当たり、輸出企業がドル売り/円買いに積極的で、ドルの一時下落を加速させたと思われる。但し、米12月利上げの可能性に鑑み、下値余地が限定され、120.50前後にてサポートされるだろうと銀行系アナリストが指摘する。
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陳 満咲杜
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