本日は前回のメルマガで配信したレポートを公開したいと思います。


ドル/円　日足

ドル/円は分水嶺に差し掛かっている。トライアングル型保ち合いが最終段階に入り、これからのブレイクをもってメイントレンドを示唆してくれるでしょう。では、どちらにブレイクしてくるのか。

平均コストで考える場合、国際的に通用するのが100日や200日線辺りだ。あの１月末日銀会合後の円高の加速に鑑み、両線が示す平均コストの開きを見ると、明らかに円安方向に振れていくには、ハードルが高いと思われる。

やや逆説であるが、足許円安再開の呼び声が多く聞こえるのもほかならぬ、一旦100日線をブレイクしていたからだ。確かに、１月末以来の円高トレンド、あまりにも強かったので、先週まで一回も100日線を打診できなかったから、それをサインや証拠と見做すのも別に不思議ではなかろう。

が、この故、同線以上にキープできなければ、円安云々が性急であることも明らかだ。もうひとつ経験則で言えば、人々は往々にしてトレンドの継続よりも、トレンドのチェンジを早く予想しがちだ。それに伴うトレードの失敗も枚挙に暇ないから、教訓としてしっかり生かしたい。要するに、明白なサインなしでは、従来のトレンドが継続される公算が大きいから、先週の値動きだけでは明白なサインと見做せない以上、円高の継続をなお念頭においたほうがよさそうだ。市況はいかに。

陳満咲杜
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