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ECB金融政策の行動で警戒すべき通貨とは!?

ECB金融政策会議が近づくに連れて、量的緩和の一段拡大という観測も高まりつつあり、ユーロの圧力となっている。但し、市場関係者らはECB政策に巡って、警戒すべき相手が他にあると指摘、あの「スイスショック」の張本人であるスイス中央銀行の行動に懸念を表す。

多くのアナリストやエコノミストは、ECBが行動を取る場合でも12月に後ずれすると予想しているものの、木曜日の政策会議において政策一段緩和の可能性を示し、ドラギ総裁がユーロ高に関する口先けん制も十分想定されると言う。

ロイターの評論では、先週ドラギ総裁が「必要があれば、職務範囲における使用可能なツールを使い切る用事がある」と発言しており、今週でも行動する可能性が示唆されたという。

EU圏HICP指数はマイナス圏に沈み、インフレ見通しの低下を示す。その上、ユーロ/ドルが3月安値以来、すでに9%も切返してきた。

クレディ・アグリコルの為替ストラテジストMark McCormick氏は、「ECBは木曜日の会議にてユーロ高をけん制するでしょう。新たな計画は打ち出せないが、QEの拡大に何らかの道筋を示すかもしれない」と指摘した。

少数派でありながら、いくつかの金融機関が木曜日の利下げを予想している。UBS銀行とバークレイズ銀行はオーバーナイト・レートの引き下げを予想している。

もっとも警戒されているのが、スイス中央銀行(SNB)の連鎖行動だと市場関係者らが口を揃える。実際、今年1月、ECB・QE政策の衝撃を防止するために、SNBがスイスフランの上限を取り消したわけで、あのスイスショックを引き起こした。

スイスショックで多くの為替ブローカーや投資銀行が大損失を蒙った。あまりにも衝撃的な出来事で市場の流動性が完全になくなったことは記憶に新しい。従って、ECBが何らかの行動にでれば、SNBはスイスフランを売らざるを得ないでしょう。スイスフランの割高を再三にわたり言ってきたスイス当局にとって、これ以上のスイス高を容認できないと思われる。

スイス中銀総裁のThomas Jordan氏は8月と9月にて連続してスイス高を懸念する発言をし、マーケットに介入する用意があり、かつ上限を設けないと言明していた。

氏はスイスフラン高でスイスの2015年GDPは1.9%から1%程度に引き下がるだろうという予測も明らかにした。

リヒテンシュタインVPバンクのシニアエコノミストThomas Gitzel氏は、理論上、スイスの金利は-2%に引き下げても問題ないと指摘した。

IHS Global InsightのシニアエコノミストTimo Klein氏は、「スイス中銀が更なる利下げを回避しようとするが、ユーロ/スイスフランのレート、目先の1.09程度から1.05程度に下がり、場合によってはパリティになってもおかしくない局面において、スイス中銀は行動に出るしかない」と警告している。



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