日銀に騙されるな！

ブルベアＦＸ

前回配信分のメルマガ読者向け記事を紹介したいと思います。
以下1月31日配信分の内容を一部抜粋。

サプライズ演出に腐心する黒田日銀総裁、21日公の場でマイナス金利の導入を否定したものの、29日同政策を決定、マーケットを震撼させた。しかし、こういった意図的なサプライズ、政策の手詰まりの裏返しを却って浮き彫りにし、物価目標の達成ところか、円安効果も限定的ではないかと見る。

そもそも今回政策の分かりにくさが目立つ。三段階に分かれるマイナス金利体制の狙いは銀行がＱＱＥでも貸し渋っていた資金の市場放出にあるが、一歩間違えば、金融システム自体の安定性を脅かすと思われる。従って、日銀の措置、象徴的な意味が大きいかと思われる。

また、株安・円高の最中で実施される同政策、円高対策であり、短期はともかく、長期に渡る効果がかなり限定されよう。当局の本音、115～125といってレンジの上に円の安定化を図り、120-125の許容範囲にマーケットを誘導する意図が透け見える。言い換えれば、大幅の円安を誘導する意図がない上、リスクオフの環境において、同意図があっても効かないことが日銀も承知していることだ。

故に、来週一段ドル高が有力視されるが、ドル高トレンドに復帰するよりも、円高の一服といった位置付けが妥当であろう。中長期における円売りに慎重なスタンスを維持したい。